経結膜下眼瞼形成術⑤|目のくま|医師 百澤明ブログ
投稿日: 目のくま
脱脂脂肪注入法と経結膜的眼窩脂肪移動術について
脱脂、脂肪注入法の代表である銀座みゆき通り美容外科の水谷先生と、
経結膜的眼窩脂肪移動術(トラコンハムラ、裏ハムラ)の代表である私とは、
ここ数年、美容外科学会などにおける下眼瞼のシンポジウムやパネルディスカッションで取り上げられてきました。
ここで、
この2つの方法の長所と短所について、私の考えをまとめてみたいと思います。
【経結膜的眼窩脂肪移動術の長所、短所】
長所
・移動した眼窩脂肪は有茎なので生着率は100%
・ミッドフェイスリフトが併用可能
・皮膚を切除する下眼瞼形成術に比べると合併症は少ない
短所
・術野の展開が悪いので手技的に難しい
・脱脂に比べるとダウンタイムが長い
・眼窩脂肪の少ないタイプには不向き
【脱脂、脂肪注入法】
長所
・眼窩脂肪の量に左右されない
・経結膜的眼窩脂肪移動術に比べるとダウンタイムが短い
短所
・脂肪注入の生着率は100%ではない
・脂肪注入に繊細な技術を要する
・凹凸になることがある
【総括】
どちらでも、正しい手術適応で上手にできれば、満足のいく結果が得られると思います。
その上で、私は切除してしまっておいて、新たに移植するのではなく、とりあえずそこに存在する資源を有効に利用して(移動させて)、足りなければ、脂肪注入という方法で補うという考え方を採用しています。これにより、脂肪注入をおこなうにしても、量を少なくすることができ、生着率も安定することになると考えています。
以上
リメイクして、掲載しました。
百澤 明